クラシックな素材から、過去に生きない酒を造る。
ハッとする裏切りから、腑に落ちるひと口目。その先の付き合いはつくづく楽しい。
米の味がしっかりした濃厚さが旨い、だが飲み続けるには軽さもほしい。そんなアンビバレントな感情をほどく、濃いのに軽いコントラストのある味。幾日かを跨いでも手招きする、鼻を掠める品のある余韻。
吾有事は、曹洞宗の開祖 道元禅師の言葉。自分という存在と時間が一体になること。言い換えれば、やりがいを追求すること。酒造りにおいて、経過する時間や自分の存在を忘れて没頭する、という気概を込めて名付けられた銘柄。
その意気をぶつける舞台は、まるでタイムスリップしたかのような佇まい。およそ三〇〇年にわたり醸してきた酒室。苔むした主屋屋根の矢切りと、後ろから立ち昇る湯気。威風。
原材料名/米(国産)・米麹(国産米使用)
原料米/山形県産米100%使用
精米歩合/60%
アルコール分/15度
720ml:1,650円
1800ml:2,860円
原材料名/米(国産)・米麹(国産米使用)
原料米/山形県産米100%使用
精米歩合/50%
アルコール分/15度
720ml:1,925円
1800ml:3,630円
原材料名/米(国産)・米麹(国産米使用)
原料米/山形県産米100%使用
精米歩合/50%
アルコール分/15度
720ml:2,420円
1800ml:4,510円
最たる魅力は、若人のセンス。良いところはグイグイ取り込み、悪いところはズバッとやめる。醸造責任者はそんな若干二六歳のはえぬき、阿部龍弥。阿部が造る酒は俺が責任者として売りたいと直願し、販売責任者に就いた同じく二六歳の北山幸輝。(二〇一七年当時)
この二人に加え、二五年以上杜氏として辣腕をふるった練れ者、白幡英樹、そして、商品開発と統括は楯の川酒造蔵元、佐藤淳平が手がける。
様々な経験を積んだ立場をいかして酒を考える人間が集い、思考の多様性をここまで酒造りに反映させる体制は稀。淡々として一体感のある彼らのセッションが、それぞれの感性が矛盾することなく、ひとつの道行きの両面であることを示す。
当地の風土で、その酒室だけが育むことができる〝当然〟はなにかと考えたとき、彼らはこれまで造り手が手放してきたものを、あえて引き戻した。
手間はかかれど旨いほうを、という選択。
掛米と麹米どちらも出品酒レベルの水量で洗米。蒸し米は放冷機を使わない自然放冷。種切り後の切り返しはひとつひとつ手で米粒を離す。酵母の醗酵で刻々と変化する醪の音色をきく櫂入れ。すべてが五感で対話する作業の連続。
原材料名/米(国産)・米麹(国産米使用)
原料米/山形県産米100%使用
精米歩合/50%
アルコール分/16度
720ml:2,200円
1800ml:3,960円
原材料名/米(国産)・米麹(国産米使用)
原料米/山形県産米100%使用
精米歩合/60%
アルコール分/16度
720ml:1,705円
1800ml:3,080円
原材料名/米(国産)・米麹(国産米使用)
原料米/山形県産米100%使用
精米歩合/55%
アルコール分/16度
720ml:1,980円
1800ml:3,630円
味の思惑は、型にはまらないザ・ネオクラシック。普通の酒は造りたくない。日本酒の賛辞として飛び交う、磨いた酒の華やかな香りを競うほうにはいかず、寒冷地に適した古い酵母を主とした米本来の甘味や旨味を浮き立たせる手法。クラシックな素材で洒落た酒を造るというパラドックス。
ほかとの比較のうえに成り立つものは造らず、新しい味を探求する。相対ではなく絶対の酒。
毎年すごく良くなる気がして、ワクワクする。いい酒ができる確信がある。
そう語る阿部の言葉に、明確な根拠はないだろう。ただ、酒造りに没頭する背中には、日本酒の世界をざわつかせる気配。天辺を睨む。立ち昇る狼煙。
原材料名/米(国産)・米麹(国産米使用)
原料米/非公開
精米歩合/50%
アルコール分/15度
内容量/720ml、1800ml
720ml:2,090円
1800ml:3,960円
原材料名/米(国産)・米麹(国産米使用)
原料米/山形県産米100%使用
精米歩合/50%
アルコール分/15度
内容量/720ml、1800ml
720ml:2,090円
1800ml:3,850円